大学発試作ロボットは明日のビジネスにつなぐ
最近、大学発ベンチャーはあまり人気がありません。平成17年度は252件もの大学発ベンチャーが設立されましたが、平成26年度は65件。ピーク時の4分の1と低迷しています(データは文部科学省の「平成26年度大学等における産学連携など実施状況について」)。
景気や株価の動向といった経済的要因も影響しているとは思いますが、STARTのようなプログラムをもっとうまく活用すればいいのに、とも思います。ただ、それも人の意欲次第ですけどね。
では、イメージしやすかった試作ロボットの後編です。
自律共存型安全対応ドローンロボットプラットフォームの研究開発(東京大学)
突風に煽られても姿勢を制御し落下を防ぐドローンです。ドローンは法律で飛行が制限されていますが、安全を担保できるドローンを目指しているそうです。
超軽量,装着容易・装着感/威圧感の少ない,低価格パワーアシストスーツの実用化(法政大学)
パワーアシストスーツを製造、販売している事業者は増えていますが、このスーツの特徴は軽い、低価格、装着簡単の3つにあります。重さは3〜4kg。腰につけた圧縮空気ボンベでエアーを供給し、駆動させています。価格は10万円程度。30秒で装着可能だそうです。普及させることこそ正義!
口腔ケア補助ロボットの開発(早稲田大学)
歯を自動で磨いてくれるマウスピース型のロボットです。マウスピース型の装置を口にくわえて磨きます。介護が必要な高齢者でもマウスピースを口にくわえることができれば自分で歯磨きできるのがミソです。
一体構造空電ハイブリッドアクチュエータのしなやかさを体感可能な触知メディアの研究開発(大阪大学)
写真下の黒いレバーを握って軽く動かすだけで、重いものを動かせる(写真上)アクチュエータです。空気の力と電磁力で駆動します。アクチュエータ(写真下の金属状のパイプ)はモジュール化されており、長さが数センチの超小型もありました。用途はアイデア次第。玩具への展開もありそうです。