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伸銅業界は今年夏、RoHS指令の動きから目が離せない

 高機能金属展(4月6日〜8日)のフロアを歩いているとサンエツ金属のブースに「鉛レス」のパネルを見つけました。鉛を使わない黄銅棒の紹介です。鉛の代わりにビスマスを使っていました。黄銅棒は銅と亜鉛を主成分とした銅合金で機械部品などの加工用に使われています。「鉛レス」は鉛などの使用を禁止する欧州のRoHS指令に対応するためです。

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 RoHS指令の話は最近、あまり聞かれなくなりましたが、銅合金を使う業界ではいまでも関心が高いテーマのひとつです。というのも、銅合金に含まれる鉛はRoHS指令の適用除外を受けていたからです。つまり、規制を猶予されており、その猶予期限が今年7月までなのです。
 業界ではすでに適用除外の延長を申請しているそうですが、結論はまだ分かりません。

 鉛レスの銅合金を使うかどうかはユーザー業界によって温度差があるようで、国際的な競争が激しい自動車業界は積極的だといわれています。

 ビスマスは鉛よりもコストが高いこと。さらに切削などの削りクズや廃棄した製品から銅を回収する、リサイクルも関係しています。銅合金から鉛やビスマスを分離する技術はまだ実証試験段階にあります。

 銅合金の適用除外が延長されるのかどうか。その答えはもうすぐ分かります。