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武末高裕のECOTECH PRESS 技術を見に行く

環境技術と環境ビジネスの少し先を読む

ジャトロファの脂はディーゼル燃料に。残渣からは強力な抗酸化成分を抽出する

 JST2次電池・次世代エネルギー新技術説明会の続きです。

 香川大学農学部片山健至教授からはジャトロファに含まれている抗酸化成分の報告がありました。ジャトロファは油脂の多い植物で、タネの中に25−30%の割合で油脂が含まれています。それを搾ってバイオディーゼル燃料(BDF)にする技術は広く知られています。

 脂を搾った後の残渣物は焼却、埋め立て処分されるのが普通でした。その残渣物から抗酸化成分を抽出し、付加価値のある製品に仕上げるのがこの研究の狙いです。

 一般的に脂を持つ植物には抗酸化成分が含まれているそうです。しかしジャトロファの抗酸化成分の報告はありませんでした。そこで片山教授が分析し、抗酸化成分の存在を確認したのでした。その抗酸化作用は強力でした。

 酸化抑制テストを行ったところ、抗酸化成分のトコフェノール(ビタミンE)を上回る抗酸化作用があることが分かりました。これなら事業化できると、なったのです。

 ジャトロファは日本では沖縄の一部で栽培されていますが、それもほんの僅かな量です。抗酸化成分は残渣物から抽出されます。従って、海外のジャトロファ栽培地にこの技術を移転し、抗酸化成分を抽出するプロジェクトの実施がもっとも現実的ではないかと、思いました。

 用途としてはBDF用酸化安定剤、油脂酸化防止剤、酸化防止剤などがあります。