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技術の現場から技術の先を読む    by MediaResource

印刷技術で柔軟なデバイスを作るプリンテッドエレクトロニクスに必要なものはキラーアプリ

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 ナノテク展の続きです。プリンテッドエレクトロニクスのコーナーでのことです。印刷技術を使ってフィルム状のデバイスを作るような技術のことです。結構、以前からこの分野の技術は進んでいるように思っていたのですが、専門家はどの段階にいまあると判断しているのか。訊ねてみました。

「いま、どの段階にある技術なのか」

 NEDOの次世代プリンテッドエレクトロニクス技術研究組合の担当者はこう言いました。

「実用のレベルに達しています」

「その割にはまだマーケットには潤沢にでていませんよね。何が足りないのでしょうか」

 彼は即座に答えました。

キラーアプリがあればいい」

 用途です。何がキラーアプリなのか。それを掘り起こせば市場は開花する。言い換えると、企業の技術者はこのキラーアプリを探せば成功するということになります。

 一般的には電子ペーパー、曲がるディスプレイ、電子看板デジタルサイネージ)などが用途してあげられています。これらで2020年には市場規模が2.3兆円。雇用創出が3.9万人ということです。しかしキラーアプリがなければ無理なのかな。

 用途は誰でも、素人でも考えられます。アイデアが浮かぶために必要な情報を技術者がきっちり提供すること。そういう役割分担がうまくいけば、キラーアプリが生まれるかもしれません。