武末高裕のECOTECH PRESS 技術を見に行く

環境技術と環境ビジネスの少し先を読む

レンタル、コンテナ型。簡単手軽に見える植物工場

 GPEC施設園芸・植物工場展(7月27日〜29日)が開かれました。

 一時ほどの人気はありませんが、植物工場の展示はありました。写真は三協フロンテアのレンタル植物工場。必要な設備機器はそろっているので、据え付けたらすぐに「植物工場参入」がうたえます。植物工場に興味はあるが、実際の生育はどうなのか、ビジネスになるのか。それを試してみたいというユーザーの利用も多いそうです。

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(三協フロンテアのレンタル植物工場)

 コンテナタイプの植物工場もありました。菱電商事のブロックファームです。20フィートと40フィートの2タイプがあります。コンテナなので積み上げたり、横に並べたり、設置場所にあわせられるのが利点です。

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(コンテナ型植物工場。空調、LED照明、液肥二酸化炭素供給など、必要な設備はすべてコンテナにまとめらています)
 そういえば、最近、水電解の水素製造装置、NAS電池などで、コンテナタイプが増えている印象があります。運搬や設置が簡単というのが魅力なのでしょう。
 コンテナ仕様は、いろんな分野、設備機器で増える可能性があります。
 

2016年8月 見に行く、聴きに行く

 8月のイベント、講演会、セミナーなどです。講演会、展示会などに参加する場合は必ず、事前に主催者、リンク先などで詳細を確認してください。事前予約の必要なものや、内容の変更、中止などもあります。あくまで自己責任でご確認ください。

 先日、メインマシンのMacBook Proが起動できなくなりました。バックアップを手抜きしていたため、回復できたデータは9割ぐらい。残りは時間をかけて復活させるつもりです。バックアップは毎日とらないとだめですね。改めて認識しました。

 

●SPORTEC2016
スポーツ・健康産業総合展示会
会 期 2016年8月2日(火)〜4日(木)
会 場 東京ビッグサイト
主 催 SPORTEC実行委員会
共 催 株式会社クラブビジネスジャパン
特別協力 公益社団法人スポーツ健康産業団体連合会、一般社団法人日本フィットネス産業協会、公益財団法人日本体育施設協会
https://www.sports-st.com


●気象災害軽減イノベーションセンターキックオフシンポジウム
日 時 平成28年08月05日(金) 14:00~17:00 (要予約)
場 所 東京大学 弥生講堂 一条ホール
(東京都文京区弥生1-1-1 東京大学弥生キャンパス内)
主 催 国立研究開発法人 防災科学技術研究所
共 催 国立研究開発法人 科学技術振興機構
お申込み・お問合せ先 国立研究開発法人 防災科学技術研究所
気象災害軽減イノベーションセンター
http://www.bosai.go.jp


●ものづくり・匠の技の祭典 2016
会 期 2016年8月10日(水)~12日(金)
会 場 東京国際フォーラム
主 催 ものづくり・匠の技の祭典2016 実行委員会
http://www.monozukuri-takumi-expo.tokyo

 

●「課題設定による先導的人文学・社会科学研究推進事業」(実社会対応プログラム)成果公開シンポジウム
~「学術への要請と社会的貢献」の視点からの先導的な共同研究~
日 程 平成28年8月25日(木)13:30-17:00 
(受付 13:00-13:30)
場 所 東京大学伊藤国際学術研究センター 伊藤謝恩ホール
(東京都文京区本郷7−3−1)
主 催 独立行政法人日本学術振興会
後 援 文部科学省

https://www.jsps.go.jp/index.html


イノベーション・ジャパン2016
~大学見本市&ビジネスマッチング~
会 期 2016年8月25日 (木)~26日 (金)
会 場 東京ビッグサイト
主 催 JST 科学技術振興機構NEDO 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
共 催 文部科学省経済産業省
http://www.ij2016.com/index.html


●第1回防災推進国民大会 講義「攻め」の気象防災~交通と農業への波及~
日 時 2016年08月27日(土) 10:00~12:00
場 所 東京大学本郷キャンパス 小柴ホール2階
(東京都文京区本郷7-3-1)
主 催 第1回防災推進国民大会実行委員会
内閣府、防災推進協議会、防災推進国民会議
http://www.bosai.go.jp


JST新技術説明会
08/02(火) 09:55 ~ 15:00
信州産学官連携機構 新技術説明会
08/04(木) 10:25 ~ 16:00
ライフイノベーション 新技術説明会
08/09(火) 12:55 ~ 16:00
京都工芸繊維大学 新技術説明会
08/18(木) 12:55 ~ 16:00
金沢大学 新技術説明会
08/23(火) 13:00 ~ 15:55
くまもと発 新技術説明会
08/30(火) 10:25 ~ 15:30
福井大学 新技術説明会
09/01(木) 12:25 ~ 15:55
スマートQOL(Quality Of Life) 新技術説明会
http://www.jst.go.jp

モノが宙に浮いたように見せる、来店者の感情を判定する。店舗は新技術の宝庫

 店舗販促EXPO(7月5日〜7日)です。初めて見ましたが、おもしろい分野ですね。

宙に浮いてるように見せるショーケース

 一見するとシューズが宙に浮いていると思うかもしれませんが、そう見えるだけで実際に浮いているわけではありません。浮いているように見せるための「フライビジョン」と呼ばれる技術です。

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 開発したハンガリーの企業からライセンスを受けて新日本創業が国内で販売しています。技術の内容は秘密保持契約で一切、説明できないとのことでした。

買い物客の性別、年齢、感情が分かる映像解析システム

 店舗にくる顧客情報を解析する、映像解析システムです。アロバが開発、サービスを提供しています。カメラに映った人の顔認証などを行い、そのデータをクラウドに送り、性別、世代、感情を解析。リアルタイムでPCに表示します。

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(顧客情報を解析しリアルタイムで表示)

 一番気になったのは感情の判定ですね。感情推移はhappiness、neutral、sadness、surprise、fear、angerに分類されています。どうやって判定しているのだろう。知りたかったのですが、残念ながら詳しい説明員がいませんでした。
 この映像解析システムがPOSなどの販売情報システムと連動したら、さらにおもしろくなりますね。

航続距離が短いとはもう言わせない、日産の次期電気自動車

 電気自動車の弱点といわれ続けてきた航続距離が大幅に伸びるかもしれません。PVJapanのエグゼクティブフォーラムで、日産自動車の矢島和男氏(EV・HEV技術開発本部アライアンス グローバル ダイレクター)は、同社の次期リーフの航続距離は格段に向上すると明言しました。

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 講演の最後にそれを示す映像を流しました。見た目は普通のリーフなのですが、中身は違っていました。一瞬ですが、航続距離の表示が400km、500kmといったレベルになっているのを確認しました。つまり、現在の倍ぐらいの航続距離を実現していることが推測できるのです。
 バッテリーの改善と車両の効率化によって、EVは近場の乗り物、といったイメージが消える可能性があるのです。
 日産と資本業務提携が決まった三菱自動車もEVに力を入れています。日産はEV戦略をさらに進める、そのバッテリー技術もすでにある。これは新たなビジネス展開にとっても強力な武器になるでしょう。

 

水素は腐らない、エネルギーの貯蔵媒体

 写真は日立造船の水素製造装置です。水を電気で分解し水素を製造します。風力発電太陽光発電とセットにして、使い切れない電気を水素に変え、貯蔵できます。

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(固体高分子型の水素製造装置。日立造船

 ハウステンボスの「変なホテル」には東芝製の水素製造装置が導入されていることは以前、記事にしました(6月22日)。その続きはいずれ書きますが、EV、蓄電池、水素製造。ほかにもアイデアがありそうです。

入札と自家消費が太陽光発電のキーワード

 2017年4月から改正FIT法が施行されます。詳細は省きますが、目玉の一つは入札によって買取価格が決定される仕組みが導入されることです。ただし、すべての買取価格が入札で決まるわけではなくて、当初は大型のメガソーラーに適用されます。
 PVJapan の国際セミナーで講演したブルームバーグL.P.の再生可能エネルギーアナリスト、川原武裕氏によれば、大型の太陽光発電は入札によって導入する国が増えている、また入札価格も下がっていると解説していました。たとえばメキシコでは驚くほどの安値で落札したケースが出ているとのことです。
 日本も入札の導入によって買取価格は下がっていくのでしょうか。それが狙いだとは思いますが。

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(PVJapan 国際セミナー)

 一方、住宅やビル、工場などに設置する太陽光発電は大型とは違った動きをしています。住宅用については平成28年度調達価格等算定委員会の意見として、言及されています。

 それによれば、10kW未満の住宅用は「2019 年に余剰電力買取制度の買取期間が終了する案件が多数発生する」ので、この時期を目処に「家庭用電気料金の水準を目標に買取価格を引き下げていく」としています。

 専門家は19年頃には住宅用太陽光発電の買取価格は電力会社などの電気料金と同じか、それよりも下がる可能性があると見ています。そうなれば、自家消費のほうが経済的メリットがでてきます。つまり自宅の太陽光で発電した電気は自分の家で消費する、自家消費に向かっていくわけです。

 すなわち、自家消費をキーワードにした蓄電池などのビジネスが拡大していく、そういった予測が成り立ちます。

 京セラはこの数年、太陽光発電とセットにしたリチウムイオン電池を積極的に販売してきました。電気自動車には大容量の高性能バッテリーが搭載されています。これを自宅の蓄電池として使うのも当然、ありですね。

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(京セラの蓄電池)

 

「走る蓄電池」発想が新しい再エネ市場の切り口になる

 FITが変わり、再エネ市場の構造も変わります。その中で、どうビジネスを継続させ、新しいビジネスをつくりあげるのか。その有力な切り口のひとつがEV、電気自動車です。

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 EVはこれまで系統から充電される側でした。太陽光発電からの充電ももちろんあります。しかしこれからは違う使い方が登場するでしょう。
 日産自動車によれば電気自動車のオーナーは日中、EVを停車させている割合が非常に多いということでした。EVの利用が少ないということは、搭載している高性能の大容量電池が使われず、そのままの状態で置かれていることを意味しています。
 高性能のバッテリーなのに何もしないで、ただ放っておくのは、いかにももったいない。これを使わない手はありません。
 日産自動車はEVを「走る蓄電池」と呼んでいます。つまりEVのバッテリーをどう使いこなすか。そこにビジネスのヒントがあるというわけです。
 夜間の安い電力をEVに充電しておき、昼間、EVから家庭に電気を供給する。これは以前からあるアイデアですが、これ以外にも使い方はあるはず。そこに新ビジネスの糸口があるのです。考えましょう。