立って倒れて駆動する、四角い駆動装置。
キューブの形をしていますが写真の通り、1点で立っています。ぴくりとも動きませんでした。
一瞬、紐でつるしているのかと思いましたが、そんな仕掛けはありません。宇宙航空開発研究機構(JAXA)が研究開発し、三木プーリが造った超小型三軸姿勢制御モジュールです。サイズは1辺が10センチです。
(超小型三軸姿勢制御モジュール)
(励磁作動形ブレーキ。これでモータを止めます)
なんで立つのか。これが一番の気になる点です。要はこういうことでした。自転車で走っている時に急ブレーキをかけると前のめりになって、後輪が浮き上がることがあります。あれと基本的には同じ仕掛けなのだそうです。なんとなく、分かりました。
キューブの面部分には3つの姿勢制御用ホイールとリング状のブレーキが取り付けてあります。ホイールのモータが回っている状態でブレーキをかけると、瞬間的に大きなトルクが発生し、立ち上がるわけです。
立ち上がっては倒す、その繰り返しを行えば駆動できます。四角い箱で密閉すれば水、ホコリが入らない駆動装置ができあがります。
用途は駆動装置、移動用ロボット、ロボットのアクチュエータなど。宇宙だけではなく、地上でも使えそうですね。おもしろい。