林地残材の現場で電子部品の材料を製造する。地域にリグニン産業を
山林に放置された間伐材などの木質バイオマスから改質リグニンを製造する技術です。電子部品の基板などにも使えるということですから、かなり良質なリグニンがとれるのです(バイオマスエキスポ2016にて。6月15日〜17日)。
(リグニン抽出のためのリアクター)
(エレクトロニクス用の基板)
(配管のシール材)
一番の特徴は木質バイオマスからリグニンを製造する装置がコンパクトなことでしょう。リグニン抽出のための圧力を必要とせず、しかもコンパクトだから現場で処理できるわけです。山から木を運び下ろす必要がないため、コスト的にもメリットがあります。
内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の中で、森林総合研究所が中心となって研究コンソーシアム「地域リグニン資源システム共同研究機関(SIPリグニン)」を結成。研究法人が5つ、企業が8社、9つの大学が集まって実用化を目指しています。
現在はベンチプラントの段階ですが、研究は平成30年度まで続きます。