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武末高裕のECOTECH PRESS 技術を見に行く

環境技術と環境ビジネスの少し先を読む

価値があるのに放置されている、未利用海藻ダルスの商品化を狙う北海道

 ダルス(DULSE)という海藻を北海道立工業技術センターが国際食品工業展アカデミックフォーラムで展示していました(東京ビッグサイト。6月7日〜10日)。

 生のダルスは紅紫色をしています。加熱するときれいな緑色になるというユニークな海藻です。初めて見たので、試食させてもらいました。生を冷凍解凍したもの、塩蔵品。それから、つくだ煮、ナムル味に調理したものがありました。

 試食して真っ先に感じたのはその食感です。しゃきしゃきして、歯触りがいいですね。つくだ煮はノリのつくだ煮に近い感じでした。

 味はあっさりしていますが、冷凍解凍、塩蔵品のダルスはえぐみがあります。これはミネラル成分が多く含まれているためです。しかし加工調理したものは気になりませんでした。

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 ダルスはアイルランドやカナダでは「海のパセリ」と呼ばれ、ポピュラーな海藻です。タンパク質、ビタミン、ミネラルなどを豊富に含んでおり、食用、薬用として利用されているそうです。

 しかし北海道のコンブ養殖の漁師にとっては厄介ものです。ダルスはコンブ養殖のロープにくっつくため、これをこそぎ落とさなければならないからです。

 けれども欧米では知られた海藻で、栄養分も豊富。それに資源量は函館市などの周辺地域で年間1000トンから2000トンと推計されており、これを放っておくのはもったいない。というわけで、北海道立工業技術センター、地元事業者などが中心となって、この数年、ダルスの商品化を進めているのです。

 函館ではかつて、商品価値はないと見られていた海藻のガゴメコンブを健康食品などとして商品化。新しい市場を育てた実績があります。その次のターゲットがダルス。そういう位置づけで取り組んでいるとのことでした。