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技術の現場から技術の先を読む    by MediaResource

鉄と炭、腐葉土で海の生物を復活させるーー研究は終わらない

 群馬工業高等専門学校の特命教授だった小島昭氏からメールが届きました。今年3月末で高専を退職し、NPO法人小島昭研究所を設立したとのことでした。
 小島氏はとにかく実践的な研究者です。取得した特許は「アスベスト含有複合材のアスベスト無害化方法」「水質浄化材および人工藻並びにそれらの製造方法」「し尿排水中のリンの除去方法および除去装置」など数多くあります。
 代表的な技術は鉄、炭素繊維、炭、腐葉土などを組み合わせる技術です。炭素繊維で作る人工藻。あるいは腐葉土や炭を入れた袋を鉄枠製の籠に入れた資材を湖や海に設置し、水質を改善し生物を復活させます。

 東日本大震災で被害を受けた岩手県山田町ではカキの養殖に成果をあげました。

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 初めて小島氏と会った時は印象的でした。前橋市の群馬高専を訪ねると、すぐに「出かけましょう」と榛名湖へ行き、当時、設置していた炭素繊維の人工藻を案内してもらいました。
 研究者としてのパワーは当時も今も変わらない、改めてそう思いました。

 今後はNPO法人を中心に新たな技術の開発、技術普及などを行い、同時に子どもたちに科学技術のおもしろさを伝える活動を行っていくそうです。

 特定非営利活動法人 小島昭研究所のURLは以下の通りです。

http://www.ak-labo.org/