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武末高裕のECOTECH PRESS 技術を見に行く

環境技術と環境ビジネスの少し先を読む

固定価格買取制度でいま何が起こり、何をしようとしているのか。

 過剰な動きがあると、それを抑制する動きが必ずでてきます。作用と反作用。固定価格買取制度(FIT)はまさに、その典型的な動きをしています。もちろん、九州電力などが表明した、FITにおける再生可能エネルギーの接続保留問題のことです。
  発端は九州電力が「九州本土の再生可能エネルギー発電設備に対する接続申込みの回答保留」を9月24日に発表したことです。9月30日には、北海道電力東北電力四国電力沖縄電力が多少内容は異なりますが、接続保留を表明しました。
 最初に、確認しておくべきことは、なぜ電力会社による接続保留ができるのか、という点です。基本的に「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」では電力会社は接続を求められたら拒否できません。しかし法律には(接続の請求に応ずる義務)として第5条に次のような記述があります。
「第五条  電気事業者(特定規模電気事業者を除く。以下この条において同じ。)は(中略)、電気的に接続することを求められたときは、次に掲げる場合を除き、当該接続を拒んではならない。」
 そして「次に掲げる場合を除き」の中には以下の一文があります。
「二  当該電気事業者による電気の円滑な供給の確保に支障が生ずるおそれがあるとき」
 電力会社はこの例外規定を使って接続回答の保留を表明したわけです。
 九州電力が接続の回答を保留することを発表したのは9月24日です。そして10月21日には、内容の一部を変更したと発表しました。変更したといっても、接続保留の基本姿勢は変わっていませんが。

 詳しい内容は九州電力のホームページを見て欲しいのですが、家庭用などの10kW未満(余剰買取)に加え、平成26年9月24日までに申込みがあった低圧接続(敷地分割を除く)の回答保留分についても、回答を再開するとしました。

 こうした動きに、国が何もアクションを起こさないはずはありません。ということで、経済産業省は「再生可能エネルギー発電設備に係る電力会社の接続可能量の検証、接続可能量の拡大方策等について検討・審議を行うため」、総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会新エネルギー小委員会に「系統ワーキンググループ」を設置。10月16日に第1回の議論をスタートさせました。会議は年内に3,4回開催され、一定の結論を得るとしています。
 ここで何が議論され、どんな結論が得られるのか。見極めていきたいと思います。