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スマホのデザイナーも自動車産業の一員になれる! スポーツカー「コペン」の外板の仕様を情報公開。ダイハツ工業は誰でも参加できるオープンな協業を目指す=東京モーターショー

 第43回東京モーターショーは11月23日から、一般公開が始まりました。毎回取材していますが、自動車というより、そこに使われている技術や素材そのものに興味のある私にとっては、今回はやや物足りなかったかな。その中から、いくつか尖っているなと思った技術、システムなどを紹介したいと思います。

 ブースのスペースはさほど広くはないのですが、ユニークな技術を紹介していたのがダイハツ工業です。

 実をいうと、資料を事前に読んでいなかったで、ブリーフィングで何が始まったのか、すぐには分かりませんでした。執行役員の上田亨氏がコンセプトカーのKOPEN(コペン)を紹介したと思ったら、コンパニオンが登場し、あれよあれよという間に、コペンの樹脂製の外板を次々に取り外してしまったのです。

 工具は全く使っていません。時間はどのくらいだったか。写真の撮影時間を確認すると、1枚目のボンネットから、最後に剥がしたドア部分まで、1〜2分でした。

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(写真はKOPENの外板交換の流れ。緑色から橙色へあっという間に変身。工具なしで、数分で作業は終わりました)

 

 コペンはスマートフォンのカバーケースのように、外板を取り替え、自分の好みの色に変えることができる軽自動車なのです。コンセプトカーとして紹介されましたが、2014年の前半には販売を開始する計画です。

 さらに上田氏はこうコメントしました。「外板のボディーパーツに関する情報を広く公開」し、アフターパーツメーカーや新たに挑戦したい人たちの参加を期待していると。

 つまり、外板のオープンソース化です。自動車の安全性を考えると、外板のオープンソース化はかなり厳密なルールを必要とするはず。パーツメーカーや新たな協力者たちと、どのような仕組みを作り上げていくのか。非常に興味深い取り組みです。

 自動車メーカーは競争力強化、コスト削減といったテーマの中で、車の部品を標準化し、モジュール化の方向を検討しています。コペンの取り替え自由な外板もその流れのひとつと位置づけることもできるでしょう。

 今回のモーターショーでも、モジュール化を念頭においた展示品は他にもありました。たとえば日野自動車がコンセプトカーとして発表したEVトラック。豊田自動織機のEV専用プラットフォームもありました。

 コペンはしかし、もう一歩踏み込んで、外板ではありますが、その仕様を一般に公開し、様々な人たちが参加できる場を提供するというアイデアです。そこに新たな可能性を感じます。仕様の情報交換は来年から行うそうです。